子どもの名字変更(改姓)の手続きと注意点
再婚を考えるシングルマザーにとって、「子どもの名字をどうするか」は大切な問題のひとつです。家庭としての一体感を持たせたい一方で、手続きや子どもの心のケアも考慮が必要です。ここでは、子どもの改姓手続きの流れと注意点をわかりやすく解説します。
■ 1. 改姓の方法は「入籍届」だけではない
再婚相手と「婚姻届」を提出しても、自動的に子どもの名字は変わりません。
子どもが前の夫との婚姻中に生まれた場合、「親権者」が母親であっても、**家庭裁判所の「子の氏変更許可審判」**が必要です。
■ 2. 手続きの流れ
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家庭裁判所に申立て
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管轄は子どもの住所地の家庭裁判所です。
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「子の氏変更許可申立書」に理由を記入して提出します。
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添付書類:戸籍謄本、住民票、身分証明書など。
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審理・許可
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審判が下り、許可されれば「氏変更許可審判書謄本」が交付されます。
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戸籍への記載変更
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市区町村役場で戸籍の変更届を提出し、正式に改姓が完了します。
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■ 3. 子どもの年齢による違い
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15歳未満:親権者(多くは母親)が申立人となります。
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15歳以上:子ども本人が申立てを行う必要があります。
思春期の子どもの場合、「名字が変わることへの抵抗」もあるため、本人の意志を尊重することが大切です。
■ 4. 改姓のメリットと注意点
メリット:
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家族として同じ名字を名乗れることで一体感が生まれる
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学校や社会での説明が簡単になる
注意点:
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手続きには時間がかかる(数週間〜1か月程度)
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子どもに心理的な負担がかかる場合がある
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一度改姓しても、再び戸籍を戻すには再度の手続きが必要
■ 5. 子どもの心のケアを忘れずに
名字の変更は、子どもにとっても「家族が変わる」大きな出来事です。
「お母さんが再婚しても、あなたのことは大切だよ」と、安心感を伝える会話を意識しましょう。
💡 まとめ
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再婚しても子どもの名字は自動的には変わらない
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家庭裁判所で「氏の変更許可申立て」が必要
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子どもの年齢や気持ちに配慮することが何より大切